「今さら意味がない」と思っていた選択が、少しずつ変わっていった話
私は34歳で大学に入り直しました。
現役時代、22歳で大学を卒業して、実に12年ぶりの学生。
もう、レポート一つの書き方すら、簡単な英単語すら忘れている始末。
当時、私の家族はみんな賛成し応援すると言ってくれたものの、
周囲からは「その年で大学?」や「もっと他にやることがあるんじゃない?」、「30代、もっと大切なことあるよ」といった言葉をかけられることが多く、
そういう意見を聞くたびに、心の中では「今さら意味があるのかな」と自問自答していました。
人は、こうした言葉を聞くと、どこかで「自分は間違っているのかもしれない」と感じてしまいます。
自分を守る思考パターン
このような状況に直面すると、人は無意識に「今までの自分を守る考え方」を選びやすくなります。
例えば、「今さらやっても意味がない」「もう遅い」「どうせ結果は出ない」といった考え方です。
これらは一見、現実的な判断のように思えますが、実は「傷つかないための思い込み」であることが多いのです。
私自身も実に長い間、「自分には何もない」「からっぽで弱い人間だ」と思いながら生きてきました。
そのため、さらに、またある意味「評価」される場所に自分から入っていくことは、本当は避けたいことでもありました。
しかし、実際に大学に通い始めてみると、そこには新たな気づきが待っていました。
大学生活の挑戦と成長
大学生活は決して楽ではありませんでした。
次々と積み重ねられる課題や試験、締切に追われる日々の中で、自分の未熟さを感じることも何度もありました。
「なんで私はこんなこともできないんだろう」
うまくいかないことや、思うようにできないことがあると、人は簡単に自分を否定してしまいます。
しかし、それは本当に「能力がない」ということなのでしょうか。
認知行動療法では、人は出来事そのものではなく、「その捉え方」によって苦しさを感じると言われています。
例えば、「できなかった」ことを「自分はダメだ」と結びつけるのか、それとも「まだ慣れていないだけかもしれない」と捉えるのかで、感じ方は大きく変わります。
新たな視点の獲得
大学での経験を通じて、私は少しずつ考え方に変化が出てきました。
心理学を学ぶことでそこから得た知見は勿論必要ですが、それよりも大切な気づきとして、
「できない=価値がない」ではなく、「できない経験を通して、人の苦しさやつまずきを理解できるようになる」と捉えられるようになったのです。
この変化は、私の内面的な成長を促してくれたように感じました。
人は、自分が経験していないことを無意識に否定することがあります。
それは、自分の世界を守るための自然な反応です。
しかし、その外側に一歩出てみると、これまで見えていなかったものが見えてくることもあります。
学びというのは、すぐに結果として現れるものではなく、ゆっくりと自分の内側に積み重なっていくものです。
思い込みの見直し
「自分には何もない」と思っていた、本当に苦しい時期も長くありましたが、今はそう思っていたこと自体が、一つの思い込みだったのかもしれないと感じています。
もし今、「もう遅いかもしれない」「意味がないかもしれない」と感じていることがあるとしたら、それは本当に事実なのか、一度立ち止まって見直してみる価値があるかもしれません。
可能性の広がり
人の可能性は、思い込みよりも少しだけ広い場所にあることもあります。
私が再び大学に通い始めたことで、自分の可能性を少しだけ信じられるようになりました。新しい環境での挑戦は、私にとって大きな意味を持つものでした。
結論:挑戦することの意義
34歳で大学に入り直すという選択は、周囲からの疑問や自分自身の不安を伴いましたが、その経験を通じて得たものは計り知れません。
挑戦することは、時に勇気がいることですが、その先には新たな発見や成長が待っています。
今さら意味がないと思っていることが、実は自分を広げるきっかけになるかもしれません。
この経験を通じて、私は「今さら」という言葉の裏に潜む思い込みを見直し、
自分の可能性を信じることの大切さを学びました。
これからも、挑戦や失敗を恐れず、新しいことに取り組んでいきたいと思っています。
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